相模原店スタッフ大森がご紹介。「剛性」と「強度」の違いってナニ?

2019.01.01

自転車のフレームやパーツの説明によく使われるけど・・・・

こんにちは、冬物のウエアを一式揃えたにも関わらず、寒さに勝てずに部屋でローラー台を回している神奈川県相模原店の大森です!

さて、突然ですがみなさんは「剛性」というワードを聞いたことがありますか?

「このフレームは剛性が高い」

「クランクを変えたら剛性が上がった」なんて使い方をよくされます。

 

「なんとなく意味はわかるけど、実際のところどんな意味なのかはよく分からない!」

そんな方もいらっしゃると思います。

そこで今回は自転車で言う所の「剛性」について解説していきます。

 

※本解説では分かりやすく説明するためにあえて素材そのものの特性に絞って解説しています。

メーカーごとに独自の技術や設計があり、必ずしも本解説が当てはまるものではありません。

剛性と強度は似て非なるもの!

良くある間違いの一つに「剛性」と「強度」を混同してしまうことがあります。

なので、まずこの二つの違いを明確にします。

とはいえ、強度の意味が判らない方は殆どいないかと思います。

単純に言えば、どれだけ強い力に耐えられるのか。

これが「強度」です。

 

とても当り前な事なのですが、なぜこれを「剛性」と混同してしまうのか。

それは「強度」=「硬い」のイメージがあるからだと思います。

 

では剛性とは何か。

調べてみると「物体の形の変化に対する弾性。歪まない性質。」とあります。

 

分かりやすいように今回は「金」「鉄」「アルミ」で例えてみようと思います。

 

まず「金」は非常に柔らかく、力を入れると簡単に歪みます。

時代劇なんかで金の小判を噛むシーンがよくあるのですが

あれは「本物の金なのか」と「どれぐらい金が混ざっているのか」を確認しているそうです。

本物だと歯形も付くとか!

すこし話がずれましたが、つまり「金」は柔らかく、「剛性」が低い材質であると言えます。

 

自転車作りには向いていませんね。色々な意味で(笑)

次に「鉄」は身近に良くある素材です。

それなりに硬いのですが、曲げようと思えば曲がる素材です。

しかし「強度」が低いかと言うと決して低くありません。

曲がる事はあれど折れる事は珍しく、錆が出る事はありますがそれは殆ど「強度」には影響しません。

よって「剛性」は高くありませんが、「強度」は高い材質ということになります。

最後に「アルミ」です

アルミは一般的には「硬い」素材です。

価格も比較的安価で、錆に強く、高い「剛性」と「強度」を誇ります。

クロスやロードバイクでは、多くの車体が「アルミ」で造られていますね。

こうしてみると、やはりスポーツ車が「アルミ」で造られているのにはそれなりの理由があるわけです。

 

追加になりますが「カーボン」についてもお話します。

「カーボン」のロードバイクと言えば、「ものすごく軽いけど壊れやすい」イメージではないでしょうか?

 

カーボンは鉄と比較すると重量は1/4、強度は10倍、剛性は7倍あります。

 

そう、実はとても頑丈なのです。

では何故「壊れやすい」と思われがちなのか?

それは製作過程で「頑丈な分薄くしても大丈夫!!」ということで、より車体を軽くするために強度を犠牲にしている、という部分が注目されてしまいがちだからです。(一部例外もあります)

しかし、初心者向けのロードバイクで強度を犠牲にすると当然壊れるリスクが高まります。

 

ということで、エントリーモデル等の市場に出回るカーボンロードバイクは強度も確保し、ある程度頑丈に作っています。

「初めてで壊したら怖いからアルミにしよう…」と思っている方、

雑に扱わなければ大丈夫なので是非カーボンロードも選択肢に入れてみてください。

「剛性」の正体とは?

大分長い前置きとなりましたが、いよいよ「剛性」について語っていきます。

 

先ほどは素材についてお話しましたが、剛性の高さというのは材質だけで決まっているわけではありません。

車体の設計による部分も大きく、素材の厚みを変えたり

素材を組み合わせるなどしてバランスを取っています。

 

では、「剛性」は高ければ高いほど良いのか?という点について考えます。

 

剛性が高い車体は、自身の力を効率的に伝達してくれます。

力が強い人ほど恩恵が大きく、上位グレードになる程、高剛性な車体が多くなります。

良いところも多いのですが、難点として「疲れやすい」という点があります。

 

剛性が過剰に高いと路面からの振動を拾いやすくなり、力が逃げない分、体にも負担がかかります。

そのため、乗り慣れていないと扱いきることが出来ず、疲れてしまうのです。

「速く走る事よりも、楽に長い距離(時間)を走りたい」と言う場合には、あまりに剛性の高い車体は避けた方が良いでしょう。

 

逆に剛性を抑えている車体。

こちらは地面からの振動などを吸収する性能が高く、疲れが出にくい点が良い所です。

アルミのロードバイクにもありますが、素材としてはカーボンやクロモリを採用している車体でその特性を演出し易い傾向にあります。

加速や上り坂といった力がいる場面を苦手とはしますが、一定の速度で走り続ける分にはとても楽です。

大事なのは身体との相性

このように、剛性の高い車体、あえて剛性を落としている車体、それぞれ良いところがあります。

一番大事なのは自分に合っている車体を選ぶこと。

 

カーボンフレームやカーボンパーツはメーカーやモデルによってそれぞれ性格が異なります。

メーカーのHPやカタログ、自転車雑誌を見るとそれらの特性について解説がされています。

自身の好みや乗り方、体格に合ったアイテムを探すのも奥が深くて面白いですね!

 

もちろん実際に試乗をしていただいたり、ご相談いただくのが確実。

お気軽にあさひスタッフまでご相談ください。

TEXT:相模原店 omori