名古屋市立大学 髙石鉄雄 教授から学ぶ!10000歩の歩行と同等のカロリー消費 毎日片道約30分の「自転車通勤」でメタボ対策

2021.05.18

知ってるようで実は知らない?自転車通勤のメリットを知ろう

こんにちは、スタッフSenです。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、自転車を利用をする人が増えています。あるアンケート調査によると、その理由は「外出自粛による運動不足解消のため」、「新型コロナ感染のリスクがほかの移動手段よりも低いと思うため」、「外出自粛によるストレス解消のため」など、外出自粛の影響を受け、自身の心身の健康を保つために、自転車を利用するようになった人が多いようです。(※au損害保険株式会社2020年10月プレスリリースより)

利用が増える自転車ですが、具体的にどんなメリットがあり、どのように乗るのが効果的なのか?改めて知りたい方もいるのではないでしょうか。今回は、メタボ予防や運動不足の解消に通勤に自転車を取り入れることを推奨する名古屋市立大学大学院 髙石鉄雄 教授に自転車通勤のメリットや運動効果に関して、伺ったお話を紹介します。

※本ブログは、当社のプレスリリース(2017年2月)より引用しています。

 

名古屋市立大学大学院 システム自然科学研究科 髙石鉄雄教授プロフィール

専門分野:運動生理学、バイオメカニクス、健康科学

略歴:1988年 神戸大学大学院 教育学研究科 修了、2000年 名古屋市立大学大学院 システム自然科学研究科 助教授、2012年 名古屋市立大学大学院 システム自然科学研究科 教授

普段着で出来る健康づくり(メタボとロコモの予防改善)、自転車運動の科学(競技パフォーマンス、ペダリング技術、動きづくり)をメインテーマに研究活動をされており、自転車協会での講演活動に加え、メディア出演・執筆も積極的に行われています。

10000歩の歩行と同等のカロリー消費 毎日片道約30分の「自転車通勤」でメタボ対策 ~初心者にはクロスバイクがおすすめ~

厚生労働省による近年の調査では、40-50歳代男性の3人に一人が身体肥満度(BMI)25を超える肥満であることが報告されており、肥満はその他の病気の原因ともなることからメタボリックシンドローム(メタボ)の治療・改善が推奨されています。メタボの下地となっているのは、多くの人で働き始めてから慢性的に続く運動不足です。そして運動不足の最大の原因はその時間が取れないことが多いようです。

メタボ診断項目に関連する各学会(肥満学会、糖尿病学会など)は、有酸素運動の継続的実施がその症状を改善させることを示しています。自転車運動は一般に歩いている時よりも運動強度が高く、エネルギーの消費が大きくなりますので、同じ時間運動するのであれば減量に有効と言えます。

 

■ビジネスマンにこそ、「自転車通勤」による運動習慣がおすすめ

自転車通勤のメリットは、生活の中に運動の時間を組み込めることにあります。前述の通り、働き盛りの人では毎日の生活の中に運動時間を作るのは大変です。自転車の長所は、荷物を積んで速く長距離を移動できることです。満員電車のようにストレスもたまらず、肥満の解消になるのであれば、やらない手はありません。

■自転車通勤は運動強度の高いインターバルトレーニング

平均37歳の自転車通勤男性10名に行った調査によれば、自転車通勤を行っている人では動脈硬化の進行と関わりが深いとされるコレステロールの悪玉と善玉との比率(LDL-C/HDL-C比)が1.68と、同年代男性に比べて良好でした。他にも最大酸素摂取量が年齢平均の1.5倍を示すなど、「勾配による負荷」と信号待ちによる停止からの発進」の繰り返しにより通勤走行自体が、運動強度の高いインターバルトレーニングの役割を果たし、メタボ予防と体力づくり両方の効果を持つことが明らかとなりました。

どのぐらいの速度で走ればこういった効果があるのかは体力や自転車によって違うので一概に言えませんが、中年男性の場合、クロスバイクですと片道8kmを約30分(平均時速18キロ)、往復で約300キロカロリーのエネルギー消費につながり、約1万歩を歩くのと同等のカロリー消費が期待できます。※ロードバイクの場合、同じ速度だと約210~240キロカロリーの消費が期待できます。

 

■自転車通勤、初心者には「クロスバイク」がおすすめ

ママチャリを低いサドル位置と重いギアとの組み合わせでグイグイこぐと膝に負担がかかり、痛みの原因となります。基本は軽めのギアを速く回すことがよいですので、ギア選択の幅が広いスポーツ車をお勧めします。ロードバイクを乗りこなせる人はそれもいいと思いますが、初心者にとって路面からの振動がダイレクトに届き、前傾姿勢のきついロードバイクで毎日通勤するのは、おそらく難しいと思います。ギア選択の幅が広く、乗車ポジションが楽で、さらに走行時の視野が広く取れるクロスバイクがベストです。

 

通勤に自転車を取り入れることで、余分に運動時間を取らなくても健康づくりが可能です。自転車で職場に行った場合、次の日の朝を考えれば大抵帰りも乗って帰るはず。「帰りがけに一杯」の機会が減ると同時にエネルギー消費量を増やすわけですから、結果は必ずついてきます。毎日の自転車通勤で健康的な習慣を取り入れましょう。

※掲載情報は、プレスリリース発行当時のものです。

あさひの通勤おすすめ自転車

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こちらのサイトでは、自転車通勤のメリットや自分の通勤スタイルに合った自転車の選び方など、さまざまな情報を紹介しています。ぜひ参照してくださいね。

TEXT:スタッフSen

 

 

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