名古屋市立大学 髙石鉄雄 教授から学ぶ !②なぜ自転車は運動効果が高いのか??カロリー消費、代謝を高めるための筋力トレーニングとしても効果的

2021.05.19

日常に運動習慣を取り入れるビジネスマンが増加 でも、継続や仕事帰りのジムはハードルが高い…

健康のために日常にランニングやジムで汗を流す習慣を取り入れるビジネスマンが増えています。ここ2~3年はその年に流行するトレーニングがテレビで特集されていたり、24時間ジムなど環境も整ってきています。しかし、そうと分かっていても、仕事のある平日にコンスタントにジムに通ったり、継続していくのは難しいという方も多いですよね。

前回、名古屋市立大学 髙石鉄雄教授のコラムでは、毎日の生活の中に運動時間を作るのが大変な働き盛りのビジネスマンこそ、満員電車でストレスもたまらず、肥満の解消になる「自転車通勤」による運動習慣をすすめていただきました。

名古屋市立大学 髙石鉄雄 教授から学ぶ!10000歩の歩行と同等のカロリー消費 毎日片道約30分の「自転車通勤」でメタボ対策

今回のは、ランニングやウォーキングなどに比べて、自転車通勤の運動効果がなぜ高いのか?具体的な理由にスポットを当て、取り入れることのメリットやポイントをお伺いしました。

※本ブログは、当社のプレスリリース(2017年4月)より引用しています。

なぜ自転車は運動効果が高いのか??  カロリー消費、代謝を高めるための筋力トレーニングとしても効果的

そもそも自転車に乗ること(自転車運動)の身体へのメリットとは??

メタボ診断項目に関連する各学会(肥満学会、糖尿病学会など)は、有酸素運動の継続的実施がその症状を改善させることを示しています。自転車運動は基本的に長く続けられる運動、すなわち有酸素運動です。また、その運動強度は一般に歩いている時よりも高いので、同じ時間運動するのであれば、ウォーキングに比べてエネルギーの消費が大きくなりますので減量に有効です。

■ ランニング・ウォーキングにくらべ、身体(関節・筋肉)への負担が少なく、長く続けられる!

自転車にはウォーキングやランニングと違って着地衝撃がなく、関節や筋肉への負担(ダメージ)が少ないというメリットがあります。ツール・ド・フランスというヨーロッパの自転車競技について聞かれた人も多いと思いますが、1日に4時間を超える過酷なレースが10日以上も連続して続けられるのはこの特性があるからで、ランニングだとこんなことはできません。

また、走行速度が速いため、常に風で身体が冷やされることも魅力です。一般の人ではなかなか時速25キロを超えて走り続けることは大変ですが、風がない状態で時速20キロで走れば常に風速5.5メートルの風を浴び続けることになります。信号で止まった時に急に汗をかくのは、走行による空冷効果が無くなることによるものです。

 

■普段の道でも、自転車だと効果的な運動負荷に!

○○平野と呼ばれる地域でも、大抵はちょっとした坂道はあるものです。実は、横断歩道も道路の中心に向かって勾配があるのです。(1%~2%の勾配ですので、歩いているだけでは気になりません)自転車で勾配を登ろうとする時、自転車には、「空気抵抗」「重力抵抗」「転がり抵抗」が働きます。さらに市街地走行では何度も停止と発進・加速を繰り返すため、ジムでの一定速度のバイクトレーニングとくらべても大きな筋力発揮が必要となります。

自転車は、ウォーキングやランニングに比べて、運動強度が高く、カロリー消費、代謝を高めるための筋力をつける運動としても効果的です。

坂道を自転車で上ることは階段を1段飛ばしで歩くのと同じ。足腰の衰えからつまずき、転倒、寝たきりになるのを予防すると思えば、たまには我慢するかとなるかと思います。上りっぱなしの坂道はありません。苦あれば楽あり、そうやって身体の使い方に緩急を付けることが体力を落とさないための大切なポイントです。

 

高石教授プロフィール

名古屋市立大学大学院 システム自然科学研究科 教授

[専門分野]

運動生理学、バイオメカニクス、健康科学

[略歴]

1988年 神戸大学大学院 教育学研究科 修了

2000年 名古屋市立大学大学院 システム自然科学研究科 助教授

2012年 名古屋市立大学大学院 システム自然科学研究科 教授

現在、普段着で出来る健康づくり(メタボとロコモの予防改善)、自転車運動の科学(競技パフォーマンスペダリング技術、動きづくり)をメインテーマに研究活動をされており、自転車協会での講演活動に加え、メディア出演・執筆も積極的に行われています。

※掲載情報は、プレスリリース発行当時のものです。

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TEXT:スタッフSen