マウンテンバイクを26型から650B(27.5)にインチアップ!

2016.06.11

MTBタイヤの歴史

10年位前まで、MTBタイヤの主流は26型でした。
その後に出てきたのがゲイリー・フィッシャーが提唱した29er(ツーナイナー)。
 
フィッシャーは1997年頃からそのアイデアを持っていながら、タイヤメーカーやホイールメーカーとのつながりがなかったことと、資金もなかったことで実現ができなかったそうです。(2001年に初めて記念すべき29erのMTBが登場。)
日本ではそのアドバンテージは感じつつも、小柄な方が多く、欧米程流行ることなく、26か29型という選択肢でしばらくは平常を保っていました。
 
そこに、2012年頃のレースシーンで650Bが優勝するという「事件」が起きます。
ワールドカップ第1戦でスイスのニノ・シューターが650Bのバイクを駆り優勝、ロンドンオリンピックでも銀メダルを獲得しました。
 
車種はSCOTT Scale 700の650B仕様でした。 (650Bも実はトム・リッチーが35年以上前の1977年に、このサイズの有効性を見抜き設計していたそうです。)
それをきっかけにヨーロッパの主要パーツメーカーのほとんどが650Bに既に参入どころか生産を始めており、アジア圏のメーカーも続々と参入を表明しています。 日本では、小径車のイメージが強いKHSが実は先駆けてラインナップしていました。
 
650Bは29erの走破性と26型の加速性・取り回しを合わせたような、両者のイイトコどりのような感じと言われています。
 
そして近年発表される新製品を見ても、正に650Bが標準となっている印象で、MTB専売と言われるようなメーカー以外では26型はほぼ絶滅。
 
29型と2分するようになっています。
 

タイヤの種類

それぞれのサイズでは、
■リム径
26型=559mm
650B=584mm
29、700C=622mm
 
■タイヤ外径(実測値)
26型 [MAXXIS] 26×2.35=675mm
650B [KENDA] 27.5×2.10=695mm
29er [MAXXIS] 29×2.1=735mm 27.5
 
と言っても、実は中間のサイズではなく、26型寄りなのです。
特徴はざっくりまとめると
 
29型
同じ距離を速く走るという面では物理的に一番優れている。 しかし、路面のギャップをよく吸収するので、テクニックを越えたアドバンテージを乗り手に与えてしまう。シチュエーションにより、テクニックがなくても速く走れてしまう場合があるので、テクニックや走りそのものを楽しみたいという人には物足りなく感じることも。
 
26型
速く走るというよりも、タイトコーナーを攻めたり、ジャンプしたりして楽しく遊ぶのに向いている。 また安価なタイヤやスリックタイヤも多く出回っているので、街乗りしたい時も選択肢が多くアドバンテージが高い。
 
650B(27.5)
26型よりもギャップを越えたりするのには優れており、ハンドリングも26型には及ばないながらも取り回しがしやすい。 タイヤの選択肢もどんどん多くなり、今後はほぼ間違いなくスタンダードになると予想される規格。
 左:26型  右:650B
 
何にでも言えることですが、どれがいいのではなく、走るシチュエーションや楽しみ方で決めていくのがベスト。 

650B化に挑戦!

私の場合、特に早く走りたいわけでもなく、安全に楽しく、景色を楽しみながら走りたいという思いがありました。 29型は身長的に無理。 でも何かしらのアドバンテージが欲しい・・・ということで650B化を決めました。  本当は650Bの新車を買うのがベストですが、世の中のほとんどの方は、壊れてもいないのに新しいMTBのを買うお金はない!というのが 本音だと思います。
 
今回は、私と同じような思いを持っている方、ちょっと興味があるという方向けに、26型を650B化させるのに必要なフレームのクリアランスなどをなるべく数値を持ってお伝えしたいと思います。
そうすればホイールだけ買えばとりあえずは650B化させられるので、家に転がっているオールドMTBが新しい規格にできるかもなのです。
 
※厳密にはフレームジオメトリーが26型用なので、650B化により、フレーム本来の設計通りの性能になるかは保証いたしません。また換装することによる不具合にはついては責任を負いかねます。

使用したパーツはこれ

 

ただ、大前提として、ディスクブレーキを装着できることが一つの条件にはなります。 ディスクブレ―キ台座がない場合、ディスク台座を追加するキワモノパーツも出回っていますが、各マッチングについてはお答えできかねます。
 
今回使ったホイールはこちら
WH-MT35 27.5インチ(650B) クイックレバー ブラック フロント
 

ディスクブレーキの取り付け

6穴ローターしかなかったので、センターロックディスクブレーキに合せるためアダプターを使用します。

意外と付けるのに「これでいいんだよね?」と思いながらしたので、参考までに取付方をご説明させていただきます。

SM-RTAD05 センターロックアダプターfor6ボルトローター

正対して字が読める方側にディスクブレーキを固定します。よく見ると、反対側は角が丸くなっています。そちらがホイール側にきます。 

この面とディスクブレーキを合せます。 

 

トルクスレンチを使い固定します。 

その上に、アルミの輪っかを取付します。 

固定リングを取付ます。 実際にやってみましょう。 

40Nで固定します。 使用工具はホローテック2用 BB工具 を使用します。 ホイールの準備はできました。

タイヤの取り付け

それでは、肝心のフレームの各寸法について見ていきましょう。

フレーム下のBB裏側の間は712mmでした。

 上側は、774mmでした。

26型装着時
もともとのタイヤの太さは26×2.10です。

取り付けた際のクリアランスは、BB後からタイヤまで約21.5mm

   

 

上側は約22.3mmでした。


650Bは・・・?
装着は難なくできました!各部寸法は?


取り付けた際のクリアランスは、BB後からタイヤまで約13.5mm


上側は約13.7mmでした。このフレームの場合、もう少し太くはできそうですが、ノブの高いタイヤだと、泥づまりする可能性があります。 

別のフレームでも見てみます。

 


フレーム下のBB裏側の間は710mmでした。
上側は、769mmでした。

26型装着時

取り付けた際のクリアランスは、BB後からタイヤまで約25mm
上側は約27.4mmでした。

こちらも当然650Bは難なく入れることができました。

結論としては、26 x 2.35程度のタイヤが入れば、高い確率で650Bできるかと思います。(ノブの高さにもよるため、一概には言えませんが)

最後に

最後に、このブラックジャック、ノブが低めなので、どちらかというと乾燥したハードな路面向きです。
ケーシングが60TPIのモデルで、さらにやわらかめのコンパウンドが採用されているのか、よくグリップし、とてもしなやかな乗り心地でした。

岩が露出したようなちょっとガレた所もスムーズに走ることができ、非常に気持ちがいい!

反面、ちょっと湿っているやわらかい路面だと、ノブが低いとどうしても詰まってしまうので注意が必要ですが。
P5298863.JPG

タイヤサイドも丸く、コーナリングも癖なく、スムーズにこなせます。

舗装路でも試走しましたが、空気圧を上げれば走行抵抗も減少し、正にオールラウンドに使えるタイヤだなと感じました。

自走で山に向かう方はストレス少ないと思います。

山には入らず、街乗りメインの方でも、
・スリックタイヤだとマウンテンバイクっぽさがなくなる・・・でもゴツゴツすぎるタイヤだと走行抵抗が増えて気になる。
・時々砂利道や、荒れた路面の所を走る
・走行抵抗は抑えつつ、乗り心地をよくしたい

などの方にはとてもおすすめのタイヤです。