山幹西宮キッズ館斎藤店長がご紹介。前なの?後ろなの?送迎用電動自転車をどう選ぼう?

2019.07.18

前のチャイルドシートと後ろのチャイルドシート何が違うの?

お子さまを乗せる送迎用途の自転車は大きく分けて2種類あります。

前標準か後標準です。

 

前標準はU型の特殊な形状のハンドルの間にチャイルドシートが挟まっていることで広い居住性と乗せ降ろしのしやすさが一番の魅力です。後ろのチャイルドシートは後付けとなります。


チャイルドシートの快適性は高いのですが、前後にお子さまが乗ると荷物を置くスペースがなくなってしまいます。
PAS Kiss miniシリーズ

 

 それを解消するために登場した車種が後標準装備の送迎自転車です。

 

PAS Babbyシリーズ

前に普通の自転車と同じカゴが付いていて、後ろにチャイルドシートが標準装備されています。

前のチャイルドシートを後付けもできますが、標準装備のものと比べると親は窮屈になります。

乗る人の身長やイスの高さによってはガニマタになって漕がないと膝が当たってしまいます。

それでも、通常のシティサイクルに前のチャイルドシートを取り付けするよりは窮屈さはだいぶ解消はされていますので、「普通の自転車にチャイルドシートつけただけじゃないの?」ということではありません。

 

実は、通常のシティサイクルに前後のチャイルドシートを取り付け、お子さまを2人乗せるには、特別な規格で作られている必要があるのです。
その特別な規格をクリアした自転車は「幼児二人同乗基準適合車」というステッカーが車体に貼られているので見分けることが可能です。
規格をクリアしていない自転車は、お子さまを一人しか乗せることができません。

 

一人しか乗せない場合であってもどの自転車でも乗せていいわけではありません。
前のチャイルドシートは厳しい規格があるわけではありませんが、ハンドル形状によって取り付けが出来ないものがあるので注意が必要です。

後ろのチャイルドシートは車体と荷台の積載重量に決まりがあり25㎏以上積載が可能な強度がある車両にのみ乗せることができます。あさひの自転車はピンクのシールが貼られているので判断しやすいと思います。

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チャイルドシートの許容重量って?

乗せるお子さまの体重、年齢にも決まりがあります。

前のチャイルドシートは15㎏まで。年齢では1歳からおよそ3~4歳までとなります。
これは標準装備のチャイルドシートも、後付けのチャイルドシートも同じ体重までとなります。
4歳となるとだいぶ大きくなっているので、後付けの前チャイルドシートだと窮屈そうに見えます。

 

多くの親御さんが15㎏に達する前に後ろのチャイルドシートへ変更をします。


後ろのチャイルドシートは1歳から乗れて、22㎏に達するか(規格の問題)小学校へ入学するまで(法的な問題)となります。

1歳から後ろに乗れるのであれば前に乗らなくてよいじゃないか?となりそうですが、各メーカー、販売店としても2歳を過ぎてから後ろへ乗せることをお勧めします。

後ろのチャイルドシートは大きく、1歳の子が乗るには大丈夫だろうけど、運転する人からも後ろのお子さまが見えず、また子供自身も親の顔が見えないので、不安でいっぱいです。

送迎用電動自転車を選ぶコツ。メーカーの違いはあるのか?見るべきポイントはどこ?

電動自転車を選ぶポイントは様々あります。

・メーカーで選ぶ
・デザインで選ぶ
・色で選ぶ
・価格で選ぶ
・乗り心地で選ぶ
・口コミで選ぶ

・・・etc

などなど実は上げたらきりがありません。

 

そこで手軽にブログやSNS、雑誌の特集記事を見たりする訳ですが、結局はみんな言っているポイントが違って何を参考にしたらいいのかわからない・・・。

だったら専門店とばかりに、いろいろな自転車屋さんを回ったりしても、各メーカーのアシストの違いの説明を受けて試乗してみるも、普段使う道で乗るわけでもないから何だかイメージしにくい・・・。情報が多すぎて逆に混乱してしまう典型かもしれません。

選び方、私の場合

私の場合、ヤマハ(の乗り心地)が好きだけど、妻の(好きな色がこれ!)意見に押されて、パナソニックを選びました。

私は、特別好きな乗り味のメーカーを購入し、正直最初は不満でした・・・が、気づいたら慣れてしまいました。

 

お伝えしたいことは、選ぶポイントを絞って、自分ならではの重要ポイントの優先順位を持ってほしいってことです。
いろんな情報を参考に、「ここは捨てられない」というポイントを車種ごとに比較していくといいと思います。
減点方式で比較して、点数の高かった車種が比較的自分に向いているとしたら決めやすくないでしょうか?

もちろん私のように、メインで乗る妻の感覚も大事です。

 

それでも選べない場合、見るべきはチャイルドシート

それでも選べない場合のアドバイスをさせてください。
ここ数年、各電動自転車メーカーは、電動の機能で目立った変化は、少し乱暴な意見ではありますが、ほぼありません。(消費者目線でみた場合の、誰でもすぐにわかる革新的な変化という意味です。)

では何を見るかというと・・・チャイルドシートです。

2017年から各自転車メーカーはチャイルドシートメーカーへの別注品を採用し始め2019年に三大メーカー(パナソニック、ヤマハ、ブリヂストン)で出そろった感じです。


普段自分が漕いでいる感じは、良くも悪くも慣れてしまうけど、愛してやまない我が子が不快を感じたり、日々の乗せ降ろしがしにくかったらたまったもんじゃありませんよね?

チャイルドシートは選ぶ上で優先順位は高いと思っています。

選ぶ順序はこれだ!

前標準と後標準のどちらかに決めたらあとはチャイルドシートに注目すれば選ぶのはそう難しくないはずです。

 

選ぶ順序をお話しします。

■前標準か後標準かを決める
決め手は生活スタイルと家族構成です。お子さまが一人で1~2歳なら前子乗せがおすすめです。
実際に接客していても前標準を選ぶケースが多いのですが、前にカゴが必要な方は後ろ標準を選んでもいいでしょう。

 

お子さまが一人で3歳以上の場合は後ろ標準を選ぶのがいいと思います。

しかし、お子さまが2人の場合は兄弟の年齢差によって考え方が変化します。

前標準に二人乗せると荷物カゴが無くなるのですが、兄弟の年齢差が0~3歳(双子や年子)のご家庭の場合は、後ろに乗るお子さまが送迎自転車を卒業しなければ前に乗るお子さまは後ろへ移動できません。

前のチャイルドシートは15㎏までなので後標準に前が後付けだとだいぶ窮屈になってしまいます。前にカゴがあるメリットは大きいのですがそこがネックでお子さまを乗せにくくなってしまうのです。年齢差が少ない兄弟の場合はあえて前標準を選ぶという選択肢もありだと思います。

  

それが決まったらあとは、チャイルドシートの違いや自身が気になるポイントで見比べていただくいただき、減点方式を採用していただくと絞れてくると思います。

以上、送迎自転車の選び方でした。
皆様の快適なサイクルライフの一助となれば幸いです。

 

チャイルドシート付き電動自転車一覧

 

TEXT:斎藤