ロードバイク乗り必見!Kabuto(OGK カブト)主要ヘルメット比較 ~最新モデルIZANAGIの解説~

2020.11.01

ヘルメットといえばKabuto!中でも人気のフラッグシップモデル。

ロードバイクに乗っている人の中で特に人気のあるKabuto(OGK カブト)のフラッグシップモデル「ZENARD(ゼナード)-EX」、「AERO(エアロ)-R1」、「FLAIR(フレアー)」。

自転車好きが多いあさひ社内でもかなりの確率でいずれかの商品を持っている人が多く、特に週末にレースに挑戦するライダーに圧倒的な人気を誇っています。
ゼナード-EXは冷感性能、フレアーは軽量、エアロ-R1はエアロ効果に特化しており、それぞれ用途によってその特徴は明確です。

オージーケーカブト[OGK KABUTO]
ZENARD-EX(ゼナード-EX)ヘルメット
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オージーケーカブト[OGK KABUTO]
AERO-R1(エアロR1)CV ヘルメット
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オージーケーカブト[OGK KABUTO]
FLAIR(フレアー)ヘルメット
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今年からラインナップに加わった「IZANAGI(イザナギ)」は、上記3つをまさに「いいとこどり」したような商品と言われています。

オージーケーカブト[OGK KABUTO]
IZANAGI(イザナギ)ヘルメット
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「そんなにうまい具合にギュッとできるものなのか。IZANAGI、どのくらいすごいんだろう?」

そんな疑問を解消すべく、実際にヘルメットを使用してみました!なかなかヘルメットの良さは実際にかぶって走ったり、比較してみないとわからないかと思いますが、すでにフレアーやエアロ-R1、そしてその他ヘルメットをお持ちの方にも「こういう違いがあるのか!」という感じで参考にしていただければと思います!

キノコ感?被ったときの重量感?まずは実測して比較してみた

重量や基本機能などの情報はメーカーサイトにも載っていますが、さらに詳しくいろいろ実測してみました。

ちなみに高さ(外側)は下側を水平にならしたときのセンター部分からトップまでの長さ、高さ(内側)は同じく下側センターから頭頂部のクッションにあたる部分までを測っています。横幅(外側)はシンプルにサイドの外から外までの長さ、横幅(内側)はアジャスター部分の内から内までの長さを測っています。

実測値と実際にかぶってみたフィット感、かぶり心地をまとめたものがこちら。

Kabuto主要ヘルメットスペック比較

まず見た目について。ヘルメットで特に気になるポイントはキノコ感が出ていないかどうか。頭の上に乗せているようなちょこっと出っ張った感じがなんとも間抜けに見えるので、いかにキノコにならない「しゅっ」としたヘルメットかで選んでいる人も多いかと思います。
そもそもキノコになる原因は何だろうと考えた時、顔とヘルメットの横幅のギャップ?が大きく影響すると思います。その点IZANAGI、エアロR-1は内側と外側とのギャップが小さ目で、ヘルメットと顔が自然なカーブになっており、キノコ感が圧倒的に低いのが特徴です!

Kabuto主要ヘルメット着用比較

次に重量感。メーカーサイトにはもちろん重量は公表されているのですが、ヘルメットはそのフォルムによって実際にかぶったときの重量感が変わってきます。最軽量のフレアーは明らかに持った瞬間から「軽っ!」と言ってしまうくらい大きさに比べて重量が軽いのは、スタッフ全員が一致しました。一方IZANAGIはアジャスターが豊富な分、そしてエアロはアクセサリーパーツが付属している分、ほかの2モデルよりも少し重量がありました。

川勝選手、スタッフ中村がインプレ!IZANAGIを実際に使ってみた

あさひ公式レーシングチーム「MiNERVA-asahi」の選手と普段自転車通勤を行っているスタッフ中村が実際にIZANAGIを使用してみました。

川勝選手のレビュー

川勝選手は、普段着用しているKASK(カスク)の「protone」「valegro」、そしてLAZER(レイザー)の「Z1」との比較をしてくれました。

・フィット感
自分はもともとprotoneのすっぽり被れる感じが好みでした。はじめてIZANAGIを試着したときは被り心地が浅く感じましたが、上下8段階調整できるアジャスターアームを1番奥にするとprotoneと同じくらい深くかぶれました。
逆にprotoneは深すぎてサングラスと干渉してしまうことがありましたが、IZANAGIは深くかぶってもサングラスと干渉することはありませんでした。自分は奥から2番目にセッティングしています。内部の調整のおかげで、いろいろな人の頭に合いやすいヘルメットだと思います。
ちなみにZ1、valegroは被り心地がやや浅く、頭に当たる箇所があったので、それに比べるとIZANAGIの方がかなり被り心地は良かったです。

・実際に被った時の重量感
protoneの重量が215gに対してIZANAGIは225g で+10gなのですが、さすがにかぶった状態で違いは分かりません。十分軽量だと思います。

・通気性
被って走りだした瞬間の空気の入りかたがprotoneと比べて大きく違いました。非常に涼しいです。valegroも通気性のいいヘルメットという印象でしたが、IZANAGIはさらにその上を行き、初めて被って走ったときの感動が大きかったです。

・デザイン
Kabutoのレーシーな感じと、トレンドの丸みを帯びたデザインをバランスよく取り入れていて、とてもカッコいいです。Kabutoのヘルメットのラインナップでダントツでカッコいいと思います。装着時の横へのせり出しが少ないのもgoodです。ただし、「顎紐のデザイン」と「ダイヤルアジャスターの安定感」は、少し気になりました。IZANAGIのアジャスターはBOAシステムの構造上少し頼りなさを感じます。これが、極上のフィット感を演出しているので、正直しょうがないところもありますが、、、

現状protoneとIZANAGI、どちらか選べと言われたらIZANAGIを選びます。総合的に非常に優秀なヘルメットだと思います!

※川勝選手は「MiNERVA-asahi」のエースとして活躍しており、このIZANAGIを利用したレースで念願の優勝を果たしています。もしかしたら、IZANAGIのおかげかも!(笑)

 

スタッフ中村のレビュー

スタッフ中村は普段利用しているKabuto(カブト)「AERO R-1」との比較をしてくれました。

・サイズ感、キノコ感
サイズ感として「少し小さめ」に感じるヘルメットだと思いました。同メーカーのAERO R-1ではS/Mサイズをかぶっていますが、IZANAGIに関してはLサイズがちょうどよかったです。

・フィット感
フィット感は非常にいいです。ヘルメットの下にバンダナを装着したときも、そのまま装着したときも、頭の周囲(はち)だけを締め付けて固定するのではなく、全体を包み込んでくれるような感覚でフィットしました。
通常のヘルメットと異なり、締め付けられる痛みは感じないし、フィット感自体も非常に良かったです。また、ずれにくくしっかり固定してかぶれているのに快適でした。

・実際に被った時の重量感
持った感触は「ハイエンドモデルの割にはそこまで軽くない」というのが正直な印象でした。
「重い」と感じるほどの重量では当然ありませんが、普段かぶっているR-1に「比べれば」多少気になる程度でした。

・通気性
IZANAGIのもっともお勧めしたいポイントは、かぶった際の圧倒的な通気性、空気が通過している感覚です。自分が坊主頭なので、頭皮を風が駆け抜けていく感覚がかなり感じられました。
これまでのヘルメットは頭の前面に風が当たっている感覚はあっても頭頂部まで風が抜けているような感覚はありませんでした。IZANAGIではそれがはっきりとわかるくらい頭の上を風が抜けていきました。
商品説明に「頭部全体からヘルメットを浮かせたフローティング構造」とあるように、
単純に「風の入りを良くした」わけではなく「浮かせることで間に風が通る道を作った」なので新しい体感といえるほどこれまでのモデルとは根本的に違いました。

実際にヒルクライムをしてその効果を試してみると、AERO R-1やその他の通気性がいいと言われているヘルメットでも頭頂部は蒸れて汗がたまり、下を向いた際に汗が流れてきました。
しかしIZANAGI多少汗をかいていても溜まらず、蒸れず、汗が垂れてくることはありませんでした。
暑くて頭から水をかぶった時も、普通のヘルメットでは「頭が濡れるなあ」程度の感覚のところ、気化熱による涼しさを感じられました。

とにかく夏の蒸し暑さや、季節問わず起こるヘルメット内の汗や蒸れの対策として最大限の効果を発揮するヘルメットだと思います。
クリテリウムや短時間のレースならAERO R-1を使用しますが、長時間のレースになる場合は是非使用したいヘルメットです。

・エアロ感
これだけ風が入ってくるけれど、「風の抵抗」となるほどのものは感じませんでした。
おそらくは風がヘルメット内で滞留することなく流れ出ていくからでしょうか。これだけ頭に風を感じても抵抗は微塵も感じさせませんでした。

・その他
冬でも実際ヘルメット内は蒸れ(気温が低くあまり蒸発しないため)、汗が垂れてくるので、冬用のインナーパッドも付属はしているが、おそらく私は冬季も夏仕様のまま使用すると思います。
ウルトラスウェットパッドも付属しており、この通気性でも発散しきれない汗が目に垂れてくることを防いでくれます。ハイエンドモデルにふさわしい至れり尽くせりのセット内容と言えます。

かぶった人は欲しくなる。IZANAGIの魅力

実際にヘルメットを試着して走った人に聞いてみると、ずっと使っているヘルメットと比較しても「IZANAGIのフィット感、通気性はずば抜けている」とのことでした。

「極上のフィット感」を提唱しているだけあって、かなり細かく調整できるアジャスターで、自分好みのヘルメットに仕上げられるのがIZANAGIの特徴だと思います。

そのうえで、まさかのパッドとヘルメットの間に空間を持たせてしまう「フローティング構造」がこれまでにない通気性を実現しています。寒くなってくると、逆に通気性が良すぎるのが心配な方もいるかと思いますが、そこはご安心ください。中に装着するウィンターパッドも標準装備されているので、冬場はカバーをつけて少し通気性を抑えることが可能です。通気性がありすぎてパッドで抑えるってなかなか面白いですね。

オージーケーカブト[OGK KABUTO]
IZANAGI(イザナギ)ヘルメット
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さて、Kabuto(カブト)の最上位モデル「IZANAGI」の特徴を他モデルと比較してご紹介しましたが、その違い、お分かりになりましたでしょうか?

なかなか自分に合ったヘルメットが見つからない迷える子羊たちには、ぜひこの記事を参考にして感動のフィット感、走ったときの通気性を感じてもらいたいです!

 

TEXT:harry