アメリカンバイクの香りが漂う、硬派なE-バイク【Bronx buggy(ブロンクスバギー)】

2021.07.28

見る者を圧倒する存在感

なんだコレは!?自転車なのか!?
6月某日サイクルベースあさひに届いた、とある自転車の初見の感想である。

 

ハーレーダビットソンのような、チョッパースタイルのハンドル・・・
自転車の乗車ポジションを覆すようなロングサドルと長いトップチューブ・・・
そして路面抵抗を無視するかのような、極太ファットタイヤ・・・

 

『既存自転車の設計』を全く無視した佇まいで、圧倒的存在感を放つその車体は【BRONX BUGGY(ブロンクスバギー)】

れっきとした自転車で、ファットバイクのE-バイクです。

極太タイヤを履かせたファットバイクは、街でも時々見かけるようになりましたが、ここまでアメリカンバイクのスタイルに寄せたモデルは、なかなかお目にかかりません。

 

きっと乗りにくいんだろうな・・・

頭の中ではそう考えるているが、なぜだか【88サイクル】を初めて見た時のようなワクワク感が止まらない。

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BURONX BUGGY(ブロンクスバギー)のスペック

すぐにでも乗り出したい気持ちを抑えながら、すこしパーツ構成やスペックを見てみることにします。

全長 1,800mm
重量

約29㎏

タイヤサイズ 直径20インチ×幅4.0インチ
バッテリー

パナソニックセル内蔵リチウムイオン電池 300W (DC36V/8.7A)

充電時間 約4.5時間(容量0⇒満充電まで)
付属品 専用ロングシート、充電器
走行距離

パワーレベル1:約55㎞

パワーレベル2:約45㎞

パワーレベル3:約40㎞

パワーレベル4:約35㎞

パワーレベル5:約30㎞

※パワーレベルの数値が大きくなると、アシストパワーが強くなります。

フレームはアルミ素材を使用していますが、このデザインで電動アシスト自転車となると30㎏近い重量は致し方ないですね。

バッテリー容量は300W(DC36V/8.7A)と申し分なく、国内製のシティーサイクルモデルでもよく目にする容量です。

走行距離も表にあるように、最大のアシストパワーでも約30㎞走るので、普段使いには十分に事足りそうですね。

 

・極太ファットタイヤ

前後に20インチ×4.0のチューブ入りタイヤを装着。

太いタイヤは路面との接地面積が増え、荒れた路面でも安定した走行性能を発揮。

またエアボリュームを大幅に増やすことができ、空気がクッションの代わりとなり、段差を乗り越える時や、凹凸が多い道路でもサスペンションのような役割をしてくれます。

タイヤの太さは細い方が路面抵抗が少なく軽快感が増します。太いタイヤは、安定性は高くなる半面、抵抗が大きくなり乗り心地が重たくなると言われています。

はたしてこの極太タイヤは乗り心地にどう影響するのでしょうか!?

ご自宅や出先の駐輪場が「レール式」の場合、タイヤがはまらない可能性が高いので、注意が必要です。

 

・ロングシート

自転車の『サドル』に当たる部分が、このシート。

付属品としてシートが2種類(ロングとショート)が用意されていますが、今回装着しているのはロングシート。

サドルは自転車を快適に乗るために現在の形状になっていますが、このロングシートはそのような背景は我関せず!?オートバイのようなシートを採用しています。

ロングシートもショートシートもしっかりと肉厚があり、どっしり座っても柔らかくお尻をサポートしてくれます。

車体の形状上、一般的な自転車のサドルは取り付けできません。

 

・LEDバッテリーライト

見るからに迫力のある【特大LEDフロントライト】、車体のデザインにはピッタリですね。

このライト、本来は別売り¥7,480(税込、2021年6月30日現在)ですが、あさひ限定モデルは標準装備です!

 

・USBポート付きバッテリー

走行距離も上記の表にあるように、最小アシストパワーで約55㎞、最大のアシストパワーでも約30㎞走るので、普段使いには十分にことたりそうですね。

バッテリー側面にはUSBポートが備わっており、駐車時にはスマホの充電も可能です。

 

・BAFANG社製電動ユニット

電動アシストユニットは後輪軸に鎮座しています。

いわゆる『イン ホイールモーター』はモーターでダイレクトに車輪を回すためパワーロスが少ないシステムですが、100年以上前にはすでに自動車で有名なポルシェ博士が考案していたのには驚きですね。

電動ユニットのメーカーである【BAFANG(バーファン)】は、ヨーロッパのE-バイクに搭載されるのを目にする事ができ、海外の自転車雑誌では、たびたびパワーウェイトレシオ(出力荷重比)で上位に評価される、信頼性の高いメーカーなんですよ。

パワーウェイトレシオが優れていると、加速が気持ち良いE-バイクが多いのですが、ブロンクスバギーの車体と組み合わさった時の加速感も気になりますね。

 

・大型液晶スイッチパル

パネルには、時速・アシストモード・走行距離・電池残量が表示されます。

パネルの少し下側に、+と-のボタンがあり、アシストの強弱が合計5段階調整できます。

パネルから少し左側に、赤色と緑色のボタンが見えますが、こちらライトのスイッチとホーンのスイッチ。

オートバイかよ!と突っ込みが聞こえそうですが、ホーンの音量もオートバイ並み!

 

・前後ディスクブレーキ

MTBで普及し始めてからはや20年、今では制動力の高いブレーキとして、自転車でもメジャーになったディスクブレーキを前後搭載。

重量のある車体に電動アシストの力を受け止めるには、ディスクブレーキだと安心ですね♪

 

見た目とは大違い!!気持ち良い颯爽感

それでは気になるテストライドの開始です。

 

まずはアシストOFFの状態で乗ってみます。
正直な感想は、重たくて漕ぎにくく、とても乗りにくいです・・・
もちろん頑張れば乗れますが、完全にアシスト機能が有りきの自転車ですね(笑)

早々にアシストOFFのテストライドを切り上げ、アシストのスイッチをONにします。

それまで重々しかった車体がウソのように、ペダルを踏みこむと子気味よいモーター音と共に車体を前に進めます。

BAFANG社製の電動ユニットは、車体をグイグイ前に進めます。
パワー切り替えモードも5段階ありますが、市街の平地ではMAXパワーは必要なく、モード2~3で気持ちよく巡行ができるフィーリングです。

 

緩やかな上り坂にさしかかり、平地と同じように乗ってみますが、アシストパワーには全く問題なし!

斜度10%近くの道に入り、アシストパワーをMAXに。強烈なパワーは全く苦も無く坂道を駆け上ります。

今回の上り坂のテストでは、一般的な公道にあるような上り坂では、アシストパワーに不足を感じることは皆無でした。

 

続いて舗装された道ではなく、砂利道を走ってみます。

一般的な自転車のタイヤでは、砂利でハンドルを取られそうににりますが、極太ファットタイヤの真骨頂!幅の広いタイヤは、砂利道でも抜群の安定感を発揮します。

ファットバイクのメリットがもう一つ、高扁平(タイヤを横から見た厚み)であることです。自動車のオフロードカーのようなイメージですね。

幅の広い高扁平なタイヤは、中に入る空気の容量も多くなります。
路面から衝撃をタイヤの空気で受け流してくれるため、クッション性のあるとても柔らかい乗り味となります。

歩道と車道の継ぎ目や、ちょっとした段差はパンクの原因の一つで、段差を乗り降りする時にタイヤが瞬間的に潰れ、ホイールとタイヤ(地面)にチューブが挟まれて穴が空いてしまいます。

高扁平なファットタイヤは、そんな路面の衝撃をいなしてくれ、段差によるパンクのリスクを大きく減らしてくれます。

BURONX BUGGY(ブロンクスバギー)のまとめ

BURONX BUGGY(ブロンクスバギー)はいかがでしたでしょうか?もちろん一般的な電動アシスト自転車に劣るところは沢山あります。

例えば、前に大きなライトが付き、前カゴの取り付けができない。荷物が積みにくい。タイヤが太くて、レール式の駐輪場に止められない。小回りが利かない。などなど欠点もありますが・・・そんなの関係ね~!!と笑い飛ばせる方に最適です♪

インパクトのあるデザインを気にいって、ひとたびペダルをこぎだせば、自然と笑顔がこぼれる相棒となるでしょう。

荷物の問題さえクリアできれば、平日も休日も頼りになる【BURONX BUGGY(ブロンクスバギー)】、要注目です!!

 

TEXT:piccolo  PHOTO:kisshie